(国土交通省提出書類より抜粋)
研究開発目標
水平梁内残留エアーの強制除去処理法(減圧バキューム方式)(特許申請中)
研究・技術開発の観点
社会性、経済性について(導入効果)
水平梁内へのコンクリート注入法
水平梁内へのコンクリート注入法とコラム内残留エアーの強制的除去処理法研究開発においては、現在特許申請中です。
本研究開発後のその成果と活用方策としては、現在CFT工法の柱へのコンクリート注入は、下から上への加圧ポンプによる圧力注入法と自然重力を応用した上から下への長尺ノズルによる注入法があり、主流は下からの圧力ポンプによる注入です。
今回、当社のコンクリート注入法、残留エアー処理法は、圧入法のみの従来技術とは全く異なる新しい手法として研究開発しております。
水平梁内のコンクリート注入口及びエアー排気口より外気の流入を防ぐ構造体とすること。
バキューム方式によってコラム内エアーの強制的排気をエアーポンプで行うことにより、常時コンクリート注入時の水平梁内のコラム内は減圧状況となりますのでコンクリート流入を補助すると同時に梁内残留エアーを処理することによってコンクリート充填を限りなく100%に近づけることが可能となります。
今後の活用方法においては、CFT工法のコンクリート打設方法としても応用できると思います。
柱・梁・軸組内コンクリート注入は別コストとしても、現在のS工法と材料費・工場加工費・建方費(副資材等)現場組立費・現場加工費等、コスト対比して対抗出来るものとすることによって、より大きな安全性と経済効果が生まれることとなります。
残留エアーの完全除去を強制的にバキューム方式で行いますので、作業性が向上し、より確実に梁内へコンクリートを充填させることが可能となります。
剛接合部の応力伝達方法
第2次・第3次破壊試験について、剛接合部の柱本体とのスリーブコラム(カバープ
レート)を一体化する事によって応力伝達をクリアーする方法での実験をいたします。
水平梁の現場でのコンクリート注入法について
水平梁の現場でのコンクリート注入は、残留エアーの処理が非常に難作業となります
が、私共では、減圧バキューム方式という新しい手法を開発致しております。(特許申
請中)
この工法は、残留エアーを処理する事と同時にコンクリートの流動性を助ける事となり、
適宜なAE減水剤と膨張剤、混和剤を使用することで、適切な流動性を確保出来れば
コンクリートの充填も完璧を期すことが出来ます。(H20・H21年度)
これは現場作業の効率化を図ると同時に強度上の安全と長期に亘る軸組構造体の保全
のために大いに貢献出来る事となります。
実用化への見通しについて
本来、中層・高層・超高層への新軸組工法としてCFT-J工法は開発しておりますが、将来的には 2F・3F~5F住宅への応用も可能です。より低 コストでより災害に強い構造体を作る事ができる事が開発テーマとなります。
土木工事に関しては地下鉄又は地下建築物等、土圧による、地上構造物より耐力を必要とする構造物への応用ができることとなります。又橋脚・橋梁等、長尺梁又は、アーチ梁等必要な土木工事又は建造物への応用もできる事となります。柱及び梁の剛接合法、長尺梁の梁剛接合法も特許取得済及び特許申請中です。更に今後、破壊試験と、細部についてはなお研究開発が必要となります。
この技術は、残留エアーの除去処理法として開発しておりますが、気体でも液体でも粒体でも、ペースト体でも応用は可能です。
応用性について
共同研究開発にご協力の程よろしくお願い申し上げます。
水平梁の残留エアーの強制除去処理方法とその技術開発。
(柱についてはCFT-工法で解決しております。)
残留エアーの完全除去と注入コンクリートの充填方法の解決。